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セキュリティ ボードリーダー:河端 善博

毎月第2、第4木曜日はボードリーダーからのレポートを掲載いたします。
 
   

2004年1月29日
『共有できる運用マニュアルをつくる』

休みの日の朝、子供にせかされて目をさまし、
カーテンをあけると、雪。
窓の外にふきすさぶ様子をみると、眠気もどこへやら、
朝ごはんもそこそこに、着替えて外に飛び出したくなります。

■共有できる運用マニュアルをつくる
 みなさんの会社では、システムのことがわかっている方が
 何名いらっしゃいますか ?
 もし、サーバーが不調になったら、担当者以外でも対策できますか ?
 もし、事務所が火事になったら、業務は何時間、何日停止しますか ?
 
 比較的低価格でのシステム構築が可能になって数年、
 中小企業や、部門、部課レベルでも、けっこう複雑なシステムを
 運用するようになってきました。
 各支店からの受発注業務は、他部門や親会社も含めて連携する
 システムになっていることかと思います。
 こういったシステムが動いている間、会社のメンバーは簡単に
 業務ができるようになり、部分的にメールやファイルサーバと併用して
 手書きもプリンタ出力せずに業務が進めていけます。

 そこで、問題です。
 そのシステムのうちのひとつのサーバーがとまったら、
 復旧までのシナリオは、ありますか ?
 
 こう聞いて、
 「うちは担当が毎日、バックアップを DAT にとっているから、大丈夫」
 で答えが終わってしまうことはないでしょうか ?
 もし、そうであれば、その担当の方も含めて、早いうちに、
 運用マニュアルの作成と、復旧までのシナリオを作成し、経営者に
 了承していただいたほうがいいと思われます。
 
 シナリオがないと、現実にはどうなるでしょうか ?
 ひとつの障害ケースをご紹介しましょう。

 1.ある日、サーバーが異常動作。どうも感染したらしい。
 2.担当は、家庭の事情で数日間、会社に出社できない。
 3.同僚は、だれもサーバーの操作や感染対策がわからない。
 4.システムを導入した業者は、担当がどのような設定にしているか
  わからない。
 5.サーバーは、場合によっては、不正アクセスされ、侵入されている
  可能性もある。不用意にリブートすると、システム破損の可能性もある。
 6.バックアップテープの中身は、一ヶ月以上前だった。

 冗談みたいですか ?
 これに、さらに事情が追加されます。

 7.支店での受発注業務はとめられない。とめると、顧客対応ができない。
 8.終業時に翌日の発注情報はかならずおこなう必要がある。

 もちろん、知恵をしぼって、担当者と電話でやりとりしながら、
 導入業者のSEたちが手探りで対応することにより、復旧は可能です。
 ただし、かなり大変な思いをすることになります。
 システム担当者だけでなく、各部門の担当は FAX や電話をつかって、
 支店や取引先とやりとりし、なんとか業務を進めなければなりません。
 復旧したあとに待っているのは、
   「二度とこんなことがないように」
 という共通の思いでしょう。
 もうひとつは。
   「なんと脆いシステムの上に業務を構築していたんだろう」

 システム管理者、データベース管理者の方々は、日々、ほんとに
 たいへんな作業に追われていると思います。
 その中に、みなさんがいなくても、ある程度のことなら、さらっと
 対策できる運用マニュアルを部門の方と作成し、共有できるよう
 に考えてみることをお勧めします。

 最後にもうひとつ。
 「みなさんのオフィスにある、サーバーの上には、スプリンクラーはありますか?」
 なければ、火事が発生すれば、サーバーはテープごとなくなりますよ。
 あっても、スプリンクラーがうごけば、水浸しでショートして、サーバー壊れますよ。

すこし景気が上向いてきたのでしょうか。
コンピュータの低価格化とあわせて、システムの追加やリニューアルを
考える会社が増えているようです。
その時、ぜひ、運用も考えていただければと思います。
そうでなければ、ローミングできるようになった携帯電話は、カジノで
フィーバー中のあなたにも、弱り果てた上司からの電話をつないでしまいます。

 

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