Tech ED 2007 US 参加レポート
▼ 何で"セッション"というのか?
横浜のTech EDでもこの本場のTech EDでも講義の事を"セッション"と呼んでいます。
なぜこのような呼び名になっているのか、これまで考えもしませんでしたが、実際に参加してその意味がよく分かりました。
アメリカのTech EDでは、2、30人程度のものから数百人規模のものまで、何種類かの"セッション"があるのですが、そのどれも単にスピーカーの話を聞くだけではなく、参加者もどんどん発言したり、質問したりして、議論しながら進行されていました。
そのため、スピーカーの中にはパワーポイントは本当に簡単な物だけ用意して、後は参加者との議論を軸にデモを交えながら、セッションを進行する人もいました。
このようにここでは参加者の議論への積極的な参加があることで、初めてその場が成立しているようでした。
スピーカーと参加者が互いに意見をぶつけあう、これが"セッション"たる所以なのだと思いました。
このようにスピーカーと参加者が非常に近い距離でコミュニケーションを取れることが本場のTech EDの最大の魅力だと思います。
SQL Server開発Teamのメンバーとも気楽に話が出来るなど、なかなか体験できない事がたくさんあります。
それから余談ですが、こちらではPCでメモを取る参加者が非常に多いことに驚きました。この理由には、母国語が関係するのではないかと私は思います。
彼らは英語でメモを取るため、ほとんど画面に目をやらずにほぼ完璧なレポートを速記する事が出来るようでした。日本語では漢字変換が必要なので同じようなスピードでメモを取る事はかなり困難です。特に巧みにPCを操っているつわものは、書式も完璧に付けながらWordで立派なレポートをリアルタイムで書いていました。
1バイト文字だけしか使わない連中は実にPCと仲が良いのだと実感しました。
▼ おまけ
長くも短くも感じたカンファレンスが終わった金曜日に偶然にも楽しいビッグイベントに遭遇しました。
カンファレンス会場から100KMほど離れたケネディースペースセンターで、スペースシャトル、アトランティスの打上げが予定されていると知り、現地で知り合った他の参加者と共に打上場所近くまで向かいました。
午後7時30分をまわってもまだ明るい空のもと、打上げが良く見えるという場所には多くの家族連れなどでにぎわっていました。
時折、遠くを大きな鳥が飛んでいく雄大な景色を眺めながら、今まさに飛び立とうとしている宇宙飛行士たちの様子を想像してその時を待ちます。
そのうち、誰かが近くに停めたクルマから打上げの様子を中継しているラジオの音声が聞こえてきました。
カウントダウンが始まり、誰もが固唾を呑んでその一点に注目します。
(ラジオから聞こえる音声)
Nine…
Eight…
Seven…
Main engines start…
Five…
Four…
Three…
Two…
One and liftoff of Space Shuttle Atlantis to assemble the framework for the science laboratories of tomorrow!
轟音と共に白いシャトルの機体が地上を離れフロリダの青空へと舞い上がりました!あっという間の出来事です!
白い雲を残しシャトルは一片の星になったかと思うと、我々の眼には見えない遥かかなたに飛び去っていきました。
オフタイムですが今回の滞在の中でも最も興奮した体験のひとつでした。(もちろん、仕事でもちゃんといろいろな成果があったことを付け加えておきます。)
なお、スペースシャトルは2010年に廃止が決まっているそうで、それまでに国際宇宙ステーションの建設のために今後、13回の打上げが予定され、それをもって引退するようです。(私はあまり詳しくないので確かな情報はご確認ください。)
もし、近くにご旅行の機会があれば、打上げ予定を確認してみてはいかがでしょうか?
人生で一度は見てみる価値があるすごい体験だと思います。
▼ 最後に
昨年の横浜のキーノートにおいて、ダレンヒューストン氏が日本のIT業界の持っている高い可能性を示唆しつつも現状を
「キツイ、苦しい、帰れない」
と3K職場と揶揄した場面もありました。
実際私もこの仕事は正直つらいと思うこともしばしばありますし、多くの同業者が同様の事を口にしているのを耳にします。
しかし、そんな日本のIT現場の苦しい状況を打開するヒントを、この本場のTech EDで垣間見たような気がします。
自己実現の場としてITの仕事に魅力を感じている人が世界中にたくさんいることが、このカンファレンスに参加することにより肌で感じられ、私には大いに励みになりました。
ここでは生き生きとパワフルにIT分野で働く世界中から集まった沢山の人と接し知り合う事ができました。
我々も彼らも、より良いクエリを書くために切磋琢磨し、ユーザーの要件を理解することに努力を惜しまず日夜取組んでいます。
そういった、ひとつひとつの作業においてIT技術者の仕事は、国や立場の違いはほとんどないように思いました。
ただ、ひとつ違いがあるとすれば、自分のIT技術にかける情熱、つまり自分の成功を信じて取組んでいる事だと感じました。
自分に実力があれば、良いコードを書くことが出来るし、それに高い価値が認められる可能性も十分にあると認識しました。
他のアジア各国と比較して、日本からの参加者が比較的少なかったように思いますが、来年、より多くの方が日本から参加できればと期待しています。
また来年も参加できるよう、私も今回の経験を今後の業務に活かしていきたいと思います。
皆さん、来年6月のオーランドでお会いしましょう。
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